城之内・静香の「近親相姦」に内容がリンクしています


モクバの精通


バトルシップ内、警備室。
ここでは、バトルシップ各部屋の状況を把握するために設置された
監視カメラの映像が流れる。
これを数人で監視し、万一の事態に備えるのだ。
海馬コーポレーション副社長としての仕事の一貫として、
この警備室に来ていたモクバは、
一つ余っていたヘッドホンを身につける。
ここからは、各部屋の音声を聞くことが出来る。
モクバが手にしたヘッドホンから流れてきたのは……

「……お父さんが布団の中に入ってきて、
私のパジャマを脱がせたの。
お酒くさい息が顔にかかって、私はイヤだって言ったの。
やめてって言ったの。でも、・・・でも、……」

声がくぐもっているのか、途切れ途切れながら聞こえてくる、
静香の泣きそうな声。
モクバの目の前にある小さなディスプレイには、
その部屋の画像が映し出されていた。
部分的ではあるが、この部屋での会話は
プライベートな、しかも深い問題であるだろうと判断したモクバは、
誰の目にも触れさせてはいけないと考え、
この部屋の全ての警備員を自室へと帰らせた。

そして。
自分もディスプレイの電源を落とし、ヘッドホンも外そうとしたそのとき。

「んっ、んんぅ……っ」

ヘッドホンのコードが抜け、静香の艶めかしい声が警備室中に響く。
先ほどまで警備員達に指示していたため、
モクバはこの状況になるまでの経緯はわからない。
第一、その声の意味もモクバは分からないのだ。

慌てて電源を落とすモクバ。
だがしかし。
音のない静かな警備室に一人。
モクバの頭には、先ほどの静香の喘ぎ声だけが残っていた。


「な、何だったんだ、今のは」
先ほどは反射的に電源を落としてしまったのだが、どうも気になる。
頭に響く、この声が。
この部屋にもう用はないはずなのに、立ち去れないでいる。

恐る恐るモクバは身体を動かす。出入り口へ向かって。
ピッ。
ドアをロック。
何も後ろめたいことなんてないのに。

モニターへ向かうモクバの足音が響く。
”自分は悪いことをしている”そんな考えが頭の片隅をよぎる。
それでも、気になって仕方が無かった。
妙に身体が火照っているのも、自覚していた。

ためらいがちに、電源を入れる。

「あっ……ああ、んっ、い、いいっ、はっ、お、おにぃ……ちゃんっ……」
「し、静香ぁ……!はっ、あっ、……ぁぁ」

突如流れてきたその音声に、モクバはびくぅ、と反応する。
ヘッドホンをつける。視線はモニターに釘付けだ。

胸をさらけ出した静香に馬乗りになって動く城之内。
その動きに合わせて静香の小ぶりではあるが形の良い乳房が
小刻みにゆれる。
カメラの角度からは、城之内の陶酔したかのような横顔と、
快感に溺れている静香の表情が見える。

ぐじゅ……じゅ、という卑猥な液体の音。摩擦音。
あっ、あぁ、あぁん、んんぅ、といった甲高い静香の喘ぎ声。
パン、パン、といった肉体がうちつけられる音。

高感度の盗聴器が拾う部屋の中の音は、
モクバの中の何かを刺激しつづけた。
ぎこちない動きながらも城之内が静香の中で果て、
空を切る静香の白く細い足が目に入ったとき、
モクバは全身の血液が一箇所に集中しているような感覚に襲われた。


「あっ……なん、か、変だ。俺……」
なんだか変にムズムズする。
まるで尿意を感じているかのような。

そっ、と股間に手を添えてみる。
モクバのそこは、普段とは比べ物にならないくらい、硬く張り詰めていた。
自分で触れただけで、びくぅ、と全身に刺激が走る。
「あぁ、っ。オレ……オレ……」

今まで感じたことのない
全身を震わせるような刺激にモクバは困惑する。
先ほどまでモクバが見つめていた画面では、
静香の性器から白い液体が零れ落ちてくる様子が映し出されていた。
その画面が目に入った瞬間、モクバははじかれたように
警備室備え付けの浴室へ駆け込んだ。


(きっとこれは腫れてるだけだ。何かにかぶれてるとか……そう。
きっと、洗えば大丈夫)

考えをめぐらせながら下着を脱ぐ。
そうして見てみたモクバの下半身は、立ち上がり震え、
先端から液体が滴り落ちそうであった。
その液体の白く濁った色に、
先ほどの静香の性器から溢れ出す液体の色が重なって。
その画像が頭の中に浮かんだ瞬間。
一気に頭の中が真っ白になり。

「あっ、あああああああああっ」

気づいたら、浴室の床に座り込んでいた。
自身が出したのであろう、濁った液体でその床は濡れている。
先ほどまで張り詰めていたモクバの性器は、元通りになっている。
そのことにかすかな安心感を覚えたモクバは、
体に残る疲労感と共に立ち上がり、シャワーを浴びた。

身体の異変は元に戻ったけれど、先ほどの高揚感はまだ抜けていない。
未だにドキドキしたままだ。

「どうしよう、どうしよう……兄サマに相談……
イヤ、駄目だ。これがもし変な病気とかだったら
兄サマに移してしまうかもしれないし……」

独り言を繰り返しつつ、
モクバはこれからのことを考えつづけるのであった。
後にモクバは兄に相談したのかどうかは未だ謎のままである。


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